Xで収益を得ているクリエイターにとって、2026年8月7日に発表された制度変更は、名称の変更だけでは済みません。
従来のCreator Revenue Sharingは9月7日で終了し、投稿者本人の視点や専門性をより明確に評価する「Original Content Rewards Program」へ移行します。
表示回数の参加基準は500万件から50万件へ下がりますが、数えられる表示の範囲は狭くなります。
さらに、他人の投稿を転載したもの、わずかな加工しか加えていない動画、複数の情報を並べただけのまとめなどは、報酬を生むオリジナルコンテンツとして認められません。
数字だけを見て「参加しやすくなった」と判断すると、新制度の本質を見誤ります。
この記事では、2026年8月8日時点のX公式「Original Content Rewards Program」とCreator Revenue Sharingの案内を中心に、移行日程、申請条件、対象インプレッション、引用ポストやAI生成コンテンツの扱いまで整理します。
今後変更される可能性がある制度のため、申請前にはCreator Studioと公式ヘルプで最新表示を確認してください。
結論から言えば、Xのクリエイター収益化そのものが終了するわけではありません。
終了するのは従来のCreator Revenue Sharingであり、Xは後継制度としてOriginal Content Rewards Programを導入します。
旧制度への新規参加受付は2026年8月7日に終了しました。
すでに参加しているアカウントは9月7日まで収益が計算され、9月8日以降、新制度へ申請するための機能が順次提供される予定です。
既存参加者が自動的に移行する仕組みではなく、新しい条件を満たしたうえで審査を受ける必要があります。
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ここで注意したいのは、9月8日からの案内が「旧Revenue Sharingの既存参加者への順次提供」と説明されている点です。
2026年8月8日時点の公式ページでは、旧制度に参加していない利用者を含む一般受付の開始日までは明示されていません。
新制度に初めて参加したい場合も、断定的な非公式情報ではなく、Creator Studioに表示される申請可否を基準に判断するのが安全です。
Original Content Rewards Programは、自分で書いた文章、撮影した映像、制作した画像、専門知識に基づく解説など、投稿者本人の貢献が見えるコンテンツへ報酬を支払う制度です。
通常のポストだけでなく、Articles、動画、画像も対象になり得ます。
旧制度も高品質な投稿や会話を生むコンテンツを評価していましたが、新制度では「何をオリジナルとみなすか」が具体的に示されました。
参加時の表示回数は500万件から50万件へ下がる一方、返信で獲得した表示は参加条件から除外されます。
加えて、報酬額の計算に使われるのは、Premium利用者がホームタイムラインで見た対象表示です。
これらに加え、X共通のCreator Monetization Standardsでは、アカウントを3か月以上使用していること、名前・自己紹介・プロフィール画像・ヘッダー画像を設定していること、メール認証と2要素認証を完了していることなども求めています。
新制度固有のページと共通基準の両方を確認しなければ、表示回数とフォロワー数を満たしていても申請できない可能性があります。
申請はXのCreator Studioから「Original Content Rewards」を開き、条件の達成状況を確認して送信します。
Xは、申請後3営業日以内に結果を通知すると説明しています。
不承認の場合は1回だけ異議申し立てができ、それも認められなければ、条件を維持したうえで90日後に再申請できます。
承認後の報酬受け取りには、Stripeの支払いアカウント、または対象者向けのX Money Accountを接続し、本人確認を完了させます。
旧制度ですでに本人確認と有効な支払い方法の登録を済ませている場合、同じ手続きをやり直す必要はありません。
支払いは原則2週間ごとで、最低支払額は30ドルですが、Xは報酬額を保証しておらず、制度の変更・終了や参加資格の取り消しを行う権利を留保しています。
新制度が評価するオリジナルコンテンツは、投稿者自身が書き、撮影し、デザインし、制作したものです。
すべてをゼロから生み出す必要があるわけではなく、ニュースへの分析、文化的な出来事への意見、他の投稿にはない背景情報の追加も、本人の貢献が十分であれば対象になり得ます。
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通常のリポストは投稿者本人の制作物ではないため、オリジナルコンテンツの報酬対象にはなりません。
引用ポストは一律に除外されておらず、出来事を分解して説明する、別の資料と照合する、現場経験から補足するなど、引用部分とは別に読む価値があれば対象になる余地があります。
一方、「すごい」「同意します」といった短い感想だけで十分かどうかは、Xが具体的な文字数や加工量を示していないため断定できません。
著作権の扱いにも注意が必要です。Xは、報酬制度上の「オリジナル判定」と知的財産権のルールは別だと説明しています。
十分な解説を加えて報酬対象と判断されたとしても、素材の利用許諾がなければ著作権侵害になる可能性は残ります。
引用元を示すだけで自由に画像や動画を再利用できるわけではありません。
Xは、AIを制作補助に使った投稿をすべて禁止するとは記載していません。
ただし、新制度の公式ページは「自動的な手段で作成または投稿されたコンテンツ」を報酬対象外としています。
AIで文章や画像を作った後に本人がどの程度編集すれば認められるか、AI利用率が何%なら対象になるかといった境界は公開されていません。
このため、AIを調査補助や下書きに使いながら、本人が事実確認、構成、比較、体験の追加、最終編集を担う運用と、テンプレートから大量生成して自動投稿する運用は分けて考えるべきです。
前者が必ず収益対象になるとは保証されませんが、少なくとも後者は公式の除外条件に触れるリスクが高いと読み取れます。
また、武力紛争を描くAI生成動画には、AI生成であることの明確な表示が必要です。
2026年3月3日以降、開示せずに投稿した場合は新制度から90日間停止され、再違反では報酬が恒久的に停止される可能性があります。
これはAIコンテンツ全般の禁止ではなく、武力紛争を描く動画に対する個別ルールです。
本人が制作した投稿であっても、露骨な性的表現、閲覧者へ危害を与え得る内容、誤情報、規約違反のコンテンツは対象外です。
「役に立ったコミュニティノート」が付いた投稿や、収益化の方法・報酬最大化だけを専門的に扱うコンテンツも報酬対象になりません。
さらに、いいね、返信、ブックマーク、フォロー、リポストを繰り返し求める行為や、ボットなどで反応を人為的に増やす行為は、参加資格を失う原因になり得ます。
新制度では投稿単体の独自性だけでなく、アカウント全体の運用が継続的に審査されます。
移行までに優先すべきなのは、投稿数を急に増やすことではなく、自分のアカウントがどの条件で止まる可能性があるかを確認することです。
Creator Studioに表示される数値とアカウント状態を起点に、次の順序で点検すると抜けを減らせます。
投稿戦略では、リンクと短い感想だけで終えるより、出来事の背景、比較対象、実際に試した結果、見落とされやすい制約まで一つの投稿内で示すほうが、本人の貢献を明確にできます。
動画や図解も、他人の素材を再編集するだけでなく、自分で構成し、説明し、結論を導く必要があります。
ただし、長文にすればオリジナルと認められるわけではありません。
短い投稿でも、本人にしか書けない観察や経験があれば独立した価値を持ちます。
反対に、長い文章でも元記事の要点を並べ替えただけなら、Xが除外する「aggregated content」に近づきます。
新制度への対応は投稿量や文字数ではなく、情報源と自分の貢献を読者が区別できる状態を作ることから始まります。
Xの収益化が2026年9月に全面終了するわけではありません。
従来のCreator Revenue Sharingは9月7日で終了し、本人の視点、専門性、取材、創作を評価するOriginal Content Rewards Programへ置き換わります。
申請時の表示基準は500万件から50万件へ下がりますが、返信で得た表示は除外され、報酬計算の対象もPremium利用者によるホーム上のユニーク表示に限られます。
総インプレッションが多いことと、報酬対象の表示が多いことは同じではありません。
既存参加者は、9月8日以降にCreator Studioで申請機能を確認し、フォロワー数、直近90日の対象表示、Premiumプラン、アカウント状態を点検してください。
同時に、転載や薄い引用、自動生成・自動投稿に依存した運用を見直し、どこに本人の経験や分析があるのかを投稿ごとに示せる状態へ整えることが、制度移行に向けた現実的な準備になります。

